ども。油断するとついマンガを読みがちのほねです。

つい先日、ついつい読み切ってしまったのが『ディアスポリス』でした。


↑あえてイサームが表紙にちょっと載ってる12巻。全15巻です。

この記事の目次

感想が見当たらないので、感想を書くことにした。

『ディアスポリス』…イイマンガだった!!

こういう時って、他の人はどう感じたのだろう? と感想まで探して読んでしまう方なのですが…

スケさん
無い! 無いよう!
それもそのはず。この漫画が『モーニング』に連載してたのは2006年~2009年。
ちょうどブログが注目され出した頃とはいえ、今ほど情報を網羅しているわけでもなく。真鍋かをりさんとかすごいページビューで話題になっていた頃。何でしたっけ。コメントではなく、ブログとブログをつなぐみたいなの…あ、「トラバ」し合ったりとか、今、全然聞かない用語が流行っていたような。
そうか。もう2000年台は昔なのか…(遠い目)
そんなわけで、今なら人気漫画だとけっこうあちこちで「今週の◎◎」と題して感想やら考察やらたくさんありますが…

話題や情報が無い! がーん

連載終わって10年以上経過してから読み終わって、一人「ロス」みたくなっていて寂しい限り。
こうなったら…

大スケさん
自分でやるしかないわな

うさちゃん
あー、それで感想書いてるわけね
はい。なんか慣れてないし、そんなに書けなさそうというヘタレな感じですが…
これから先、うっかり読んでハマってしまい、さまよう方のためにも(いてほしいという願望)。。

『ディアスポリス』ってこんな話

コミックスの裏表紙に各巻、様々な言語でざっくり説明があります。

最終巻の15巻でようやく日本語登場。さらにざっくりご紹介↓

東京には密入国や不法就労の外国人が約15万人いて、貧しい出稼ぎや日本政府の認定を受けられない難民も大勢いる。
そういう人たちが東京で外国人の都庁を作り上げ、そこには役所、病院、学校、銀行、郵便局、そして警察もある。
闇でしか生きられない異邦人を守る外国人都庁公認の警察、それが主人公の久保塚早紀。

コミックス15巻の裏表紙を要約

巻をまたぎながら、「◎◎編」というのが続きつつ、実はそれぞれオムニバスで完結ではなく、すべて最終巻に続いていく構造。

1巻で出てきた名前や場所の設定が、最終巻が近づくにつれ、大きな伏線だったと気づく驚き。計算した上で15巻だったのかなぁ。

事件はあれど、東京の裏社会をテーマに、裏の範囲で物語が展開していくと思って読み始めたら、表の世界との対立(久保塚は日常からご近所のおまわりさんに「何人か?」と怪しまれていますが、そんな可愛いレベルではなくなっていきます)、異邦都庁ができた理由、中国、ロシア、ミャンマー等周辺国の事情等が絡まり、今読んでも全然古くない!(けど、多分、当時の社会情勢を考えながら読むとより難民や人権問題がリアルに感じると思います)

ググってなんとか見つけた感想で、「主人公と宿敵の殺し屋(ハッチョンベイ)のケリが付いていない」というのがあり、そういう見方もあるかーと思いましたが、あれ? 主人公はあくまで異邦人の警察。異邦都民に何か悪いことしたら犯人を捕まえるわけで、そうするとハッチョンベイと戦う理由はそれぞれいったん区切りは付いているような。。そしてハッチョンベイは最後に登場したときに異邦都庁と敵対する日本人を殺害します(これは14巻)が、このときの理由が「自分も不法滞在者だから」であり、個人的に仕事の邪魔をされた久保塚を恨んではいるけど、優先するのはお金になる殺し。マンガの展開としても、そこまでは不要なのかなぁとも思います。

『モーニング』での連載が終了した後、2016年にドラマや映画にもなっており、その時にマンガの連載も復活。『ディアスポリス999』なる名前で続編も出てます。実はそっちは読んでないのでハッチョンベイ出てくるのかなぁ。戦うのかなぁ。気になる人はこちらの感想を待たずに読んでみてください。

『ディアスポリス999』

以下、動画の一部を貼っておきます。何年も前の作品ですが、比較的最近のコメントもあったりして嬉しくなりました。

まずは、ドラマのオープニング映像

次に、映画の予告

そしてインターナショナル版予告

くまモン
Youtubeでは他にも、映画の舞台挨拶や特報なんかも観られるモン!

キャラへの愛着も計算されてる??

とにかく構造が面白いなと思ったのが同作。

キャラにしても、今に至るまでの背景が少しずつ紹介されていきます。悪い方も、良い方も。でも、本当に悪い奴はあまり紹介がなく、同情や共感を呼び込ませないように設計されているような気がしました(勘ぐり過ぎ?)。

異邦警察という題名であり、ドラマ化や映画化の際にも主人公とされていたのでやっぱり久保塚が主人公なんですけど、ずーっと最後ら辺になるまで「何人」か明かさなかったり、過去にあった出来事が原因で「裏」都庁に関わることになったのですが、それもなかなか明かされない。

でも、夕日を見て泣くとか、異邦都民を機転を利かせて守るとか、犯人を逮捕するんだけど殺さないとか。愛とか義理とか人情とか。とにかくいい奴で、引き付けられて読み進められました。あ、最初逃げてばかりだった鈴木が役に立ちたいと頑張り始めてからも面白くなりました。

読者の目線は相棒役となるこの鈴木博隆だと思うんですよね。物語の始まりで50億円横領の罪を被せられ、警察から逃れるため異邦都庁の職員を志望して裏で生きようとする鈴木。読者は、鈴木と一緒に異邦都庁のことを知っていくような展開だし。だから、鈴木が主人公でもいいくらいなんだけど、うーん…魅力(ヒーロー感)が足りないのか。。主人公は久保塚です。

鈴木の最後、良かったんだけど、「心にぽっかり穴が開いたような」は非常に共感しました。残りのページが少なくなるにつれ、もうすぐこの話が終わってしまう…絶対ぽっかり開くよ! と心で叫びながらページをめくってました。案の定、心の穴を埋めるように、今、書いてます(笑)。

それから、何よりイサーム!!!

イサームには幸せになってほしい。

スケさん
実は裏ヒロインだよね!

主人公にとっての正統なヒロインより、イサームにドキドキしました。ヒロインは胸の内を語る前に物語が終わってしまったのもあるのかなぁ。彼女は目の前のことを信じて、一生懸命に生きている人なんだろうけど、あまり感情移入することなく終わってしまいました。

これについては、たしかTwitterの感想で、「ヒロインいいからイサーム」というのを見かけました。わかる。わかりますよ! とスマホの前でうなずきましたが、最近のツイートではなかったので絡んだら怖いだろうなとコメントは控えました。。世間とズレてはまると寂しいですね。。

大スケさん
ブログくらい肉厚に感想を書いているならまだ絡むのアリかもしれんが仕方ないな

イサームは1巻から明らかな謎キャラとして登場。ずーっと無言でした。目だけが見える覆面でも隠せない美貌。思わず鈴木が興味を持ち、裏都庁職員の面接後に久保塚に聞いていましたが、そのとき、久保塚「オレも顔見たことないんだよな」「ぜひともキミの魅力ですっ裸にしてくれたまえ」とか言ってた!!! Σ(゜Д゜;)まさかこれも伏線!?

いやホントに、喋らないからあまり日本語できない? と思っていたキャラだったのが、突然喋りだすし。鈴木と一緒に「え?」でした。あの少し前くらいから「あれ? イサームって何を考えているんだろう?」と思わせる行動が増えてましたし、最後の最後でこんなに登場するなど思いもよらず。もちろん、戦闘場面が増えて、戦えるキャラだから出番増えたとも言えるけど、それ以上の伏線も大きかったのではないかと。

イサームの過去…。美しいが故、起きてしまった悲劇。。アベサダ思い出しました。

そして一連の事件が終わって、温泉宿へ行くことになるわけですが、コテツさんの「おう イサーム おまえも行け」という指令。ずっと読んできた者としては、コテツさん、こういうの気づきそう! いつから知ってたんだろう? と勘繰りたくなったりして。そして、イサームの「う……うん」。

スケさん
か、かわええ…

なんかイサーム急に可愛くなった!! テロリストではない素のイサーム。平和が訪れたんだーと実感。

でもその後の久保塚ー!! どういう気持ちでヒロインの元へ行ったんでしょう。ヒロインの方はもう覚悟を決めていた様子?? マンガなのでコマとコマの間をいろいろ読むことができるし、場合によってはこの後、さらにいろいろな展開に発展させることもできそうですがー。

イサームに幸せになってほしい方に一票~(何の投票ww)

そんなところです。

今後もあるか? ないか?

『ディアスポリス』は続編の999(これは2016年)まで刊行されています。

↑こちら。999だからこの格好なのだとか。銀河鉄道だそうです。

 

続編まで出たことを思うと、さすがにもう終わりなのかもしれません。

ただ、日本の移民政策はまだこれから。

これからまた新たなネタをもとに、新しい物語が生まれそうですよね。

でも、『ディアスポリス』を舞台にする必要があるかどうか…。

うさちゃん
素直に見たい、待ってますって言えばいいのに!
そこは変に大人になっちゃったからなんか言いにくいんだよー。
あと、その後の展開で各キャラがどうなったとか、時々最後にまとめて「◎◎はこうなりました」「△△はこうなりました」みたいなの、気になってることを知ることができていいんだけど、たまに「えー、そうなの?」と思うこともあるので…

くまモン
面倒くさいやつだモン!
あぁ! 珍しくくまモンが厳しい…!
だいぶ長くもなってるし。この辺で終わりたいと思います!
また何かのきっかけで『ディアスポリス』読めたらうれしいです。以上!

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