こんにちは、ほねです。
今回は「独身女子」の方へ、地域おこし協力隊をお勧めする理由をまとめてみました。
地域おこし協力隊って知ってますか?
国が地方創生とか、東京一極集中とか、その辺の対策として作った制度の1つです。
※細かいところも知りたい方は「ニッポン移住・交流ナビ JOIN」
※さらにガッツリ知りたい方は「総務省|地域力の創造・地方の再生|地域おこし協力隊」
この記事の目次
地域おこし協力隊って誰がなるの?
ほねが「地域おこし協力隊」を知ったのは、2019年の2月のことでした。
ちょうど「とやま移住旅行」というツアーがあり、参加してみたら「地域おこし協力隊」という不思議なネーミングの肩書きの人たちが出迎えてくれたのです。
この言葉から連想したのは、「地域にいて、地域おこしに協力したい人」。
実態は、「移住者」でした。
外から来た人が地域おこし!? と驚きました。
現役で協力隊をやっている方の中には、「大学時代から研究してきたことを事業化するために取り組んでいる」という方がいたり。
え? 自分のやりたいこととつながれば、支援を受けながら起業できるってこと!?
やりたいことがあってもビビりでなかなか起業に踏み切れない人には、ありがたい制度ですね。
TwitterやFacebookなどで現役の隊員さんやOB・OGの方をフォローするとわかりますが、実際、自治体によっては、将来の起業を考える人を地域おこし協力隊として迎え、事業化のためにいろいろ考える場を紹介してくれたり、やりたいことができそうなエリアや協力者などを提案してくれたりしています。
ただ、自治体や地域によって協力隊の受け入れは異なります。
協力隊の受け入れが初めての場合、自治体側は何かと手探り、地域の皆さんは「協力隊? 何それ」ということもあります。
やはりそれまでに協力隊を受け入れたことがあり、任期終了後もそこで暮らしている方がいる環境が良いです。
今まで頑張ってくれた自治体の方や先輩たちがいると、地域の会社の社長さんなども会ってくれるし、面白がって協力してくれる人が出てきてくれます。
あなたは、急に縁もゆかりもないところへ転入して、「これがやりたいから協力してほしい」と臆面もなく言える方でしょうか?
そうであれば身一つでここだと思う土地に決めてよいと思いますが、土地に馴染めるかちょっとでも心配だなと思うのであれば、この制度を利用することを考えてもみることをお勧めします。
「協力隊」という肩書きを持つことで、地域のキーパーソンと出会うのに一苦労、会って話して警戒を解くにも一苦労、といったことを少しショートカットできるかもしれません。
メリットしかないの?
ただ、やはり自治体との契約。お役所らしく書類がいろいろあります。
地域おこし協力隊になって、まず初めの仕事は、契約書や計画書、予算書等の書類作成です。
就任したばかりにも関わらず、机上で今年度の「計画書」「予算書」を作成します。
そして、毎月、「日報」「月報」「車両利用報告書」等を提出、四半期ごとに計画と予算を見直し、「修正案」を再提出、年度末には今年度の決算を領収書のコピーと共に提出、さらに同時期に次年度の計画と予算…といった事務作業が求められます。
自分で起業した場合であれば、自分の裁量で何を書類にまとめるか、自分でやる範囲はどこまでか等を決められるため、それと比べると逃げられない面はありますが、会社員を経験されている方なら、「企画書」「報告書」「交通費の清算書」「稟議書」「予算書」「決算書」など日常業務で何かしら書類を作ったりしますよね。
それができれば、最初は初めて作る書類に手こずっても、次の月、次の四半期、次の年度を迎えるに従ってコツを掴んで効率化できるはず。大丈夫です。
年度の初めから協力隊になれば4月からスタートとなり、4月~6月が最初の四半期となります。
6月の終わりから7月の頭に掛けては6月の日報、月報等に加えて、次の四半期の計画と予算の見直しを行いました。
たった3ヶ月でも計画とズレが生じたりするため、ここをどう取り込むのか、どうすれば自己資金を使わずに年度を終えられるか。なるほど、こうやって考えるのかと良い経験になります。
経験だと捉えると、何事にもデメリットはないのかもしれません。
協力隊は事実上のベーシックインカム。独身女子にもっと知ってもらいたい!
協力隊になると、報償費と呼ばれる「給与所得」と、活動費と呼ばれる「事業所得」を得られます。
自治体により、準職員のような形で雇用契約を結び、月額定額支払で社会保険完備の場合と、個人事業主として委託契約を結び、日額支払で国民健康保険に加入する場合があります。
ほねの知っているのは後者で、報償費は日額8,500円で、月21日を目安に、年間21日×12か月分を上限として支給されます。
個人事業主なので、その月に何日間活動するか、いつ活動するかは個人に任されます。自由が利くのは良いことではないでしょうか。
さらに、活動費を隊員が管理する場合、基本的に経費として全額使いきる予定で予算を組みます。
こちらは年間180万円。ただし、年度の途中で協力隊になった場合、その分がマイナスされます。
自治体により3年(36ヶ月)間を任期とするか、初年度は12ヶ月未満+2年間で最後を必ず3月で終了とするかが異なるので、確認しておきましょう。
ところで、この「活動費」と呼ぶ経費、確定申告の際に税務署に申告する経費とは扱いが異なります。
特に大きく異なるのは、住宅費、車両関係費が満額活動費として認められる点。これは経理上は事業と家事(生活)で割合を決めて、事業分のみを経費とする「案分」が必要となります。
逆に、研修会に参加した際、飲食を伴う交流会にも出席した場合。飲食を伴うと活動費としては認められませんが、経理上は接待交際費として経費にできます。
家賃と車が全額出て、さらに日額とはいえ給与もあり。トータルで考えると、これで十分、暮らせます。
日本にもいろいろな支援制度がありますが、「独身」「働き世代」「健康」「働ける」「子供いない」の条件で受けられる支援って、創業支援とか一部ありますけど、起業するんだとガツガツしてない場合、もらえるお金ってなくないですか?
しかも、これに「女子」が加わると、一般企業でもらえる給与も低かったりするじゃないですか。
不安定な職業に就いて、夜にアルバイトしている状況が望んだものなら良いのですが、そうではないのであれば、協力隊の3年を使って人生を見つめ直してみるの、アリなんじゃないかと思います。
そう。協力隊の任期は最長3年ですから、この3年の内に自分の身の振り方を考えることもできるわけです。
自治体によっては、「副業OK」。こういう自治体の場合、かなり自由度高いと思います。
「いつか地元に帰りたい」
「そんなしょっちゅう友人と遊ばないから遠くに引っ越しても平気」
「その土地になじめるか暮らしてみて、任期中に就職活動もしよう」
実は、全国的に見て、3年経って任期終了しても残っている元協力隊って少ないらしいのですよ…。これ、逆に考えると、「定住」できたらイイね! のレベルだと思いませんか?
協力隊になって何をするのか。
募集要項を見ると、自治体ごとにいろいろな仕事だとかミッションだとかが書いてあったりします。
【地域おこし協力隊】隊員募集一覧 ※終了分も見られます。
どれを選べばいいのか。
現役の隊員やOB・OGに聞くのもアリですが、実際のところ、本当に皆それぞれで、何してるのか聞いてもよくわからないかもしれません。
他の会社の人から仕事の話されても、完全にはわからないじゃないですか。同じです。
女性の場合はかなり直感が働くので、「何となく良さそう」というご自分の感覚も大切にされてください。
そして、実際に隊員になった後は、「地域おこしするぞ」と気負わず、やっていて楽しいかどうかを大事にしてください。
楽しそうにしている人に、ヒトは興味を持ちます。
ほねも移住旅行で自由で楽しそうな人にたくさん会ったので、富山を移住先に選びました。
具体的にやりたいことがある方へ。
さて、具体的なプランがある方は協力隊をどう活用すればよいのか。
一番は、そのプランと協力隊に求めることが同じ、もしくは近い地域を探すことです。
たとえば「ゲストハウスをやりたい」場合、どんぴしゃの「ゲストハウスのオーナー募集」や、交渉次第でゲストハウスができそうな「空き家の活用の担い手募集」などを探してみます。
自分、自治体、地域の3者でやりたいことが合致していると、無双です。
住みたい地域で、やりたいことの募集がない…という場合は、何が一番大事かを決めてください。
地域が大事なら、協力隊の任期中は地域を理解し、やりたいことをその地域でどうすれば実現するか模索する期間としましょう。
やりたいことが大事であれば、先述のゲストハウスの例のように、他の地域を探しましょう。
あ、それもアリですね。
実は今回この内容で募集しているけど、集まらないから少し変えようとしていたとか、
書いてなかったけど、別のミッションもお願いしたいと考えていたのでちょうどよかったとか、
良い返事が聞ける可能性はあります。
実際、応募締切日を記載していても、本当は「随時」ということがあります。
電話してみたら「ぜひ!」という返事だったとか。
企業への就職でも、必ずしも求人広告を出している職種だけが人材不足ではない場合もあるじゃないですか。
あまりルールに縛られず、交渉ありきで動いてみると、ワンチャンあるかもしれません。
「ちょっと協力隊っていいかも…」と思ったら、ぜひ、どこかの自治体に応募や問い合わせをしてみてください!
【地域おこし協力隊】隊員募集一覧 ※終了分も見られます。